SELECTED ENTRIES
RECENT COMMENTS
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS

05
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--

ALANET 社長ブログ

京都唯一のスーツメーカーの二代目社長の
ファッションと映画の今昔歴
<< あきないは飽きない | main | やっぱり黒澤明です >>
蕎麦ともみじ
  ぼちぼち紅葉のシーズンです。
日本人はなんと情緒的な国民なんでしょう。もっとも私は外国の方々が日本人のように桜やもみじに対する感情があるのかどうかは知りませんが、四季の移り変わりにこれほどまでに心痛める人種は他にあまりないのではないでしょうか?
 誠に薄学で恥ずかしい限りですが確か中国の古典ではよく出てきたような気がしますがそれは、ごく限られた詩人や文化人で、我々日本人ではこの秋の行楽シーズンになれば猫もしゃくしも「もみじがり」に出かけます。私の家の近くにある実相院ではピカピカに磨きこまれた床にうつる、あでやかな赤いもみじが有名です。
また清水寺も東福寺ももみじで有名で、この数年前から、ライトアップされ夜のお寺がまるで銀座か表参道のように人波でいっぱいです。
 話は変わりますが今からおよそ30年ぐらい前かと思います。蕎麦ともみじに関するささやかな思い出があります。そのころ私は年中出張で山陰、山陽、九州、四国と廻っておりました。お得意様があちこちに点在していたため、なかなか電車で段取りよく回ることができず効率の悪い出張をしておりました。
 あっちこっち回る中で特に楽しみだったのは山陰地方でした。
肝心の商売は山陰地方はサッパリだめでしたが私の好きな蕎麦が大変おいしく米子、出雲、松江、大社、萩と、それぞれどの町も有名な蕎麦屋さんがあって、毎回それぞれのお店をめぐるのが楽しみでした。まるで蕎麦を食べに行くのが目的で、商売はついでの様な感じでした。(そんなことはありません。頑張っておりました。)
 山陰地方の蕎麦は色が黒く、蕎麦本来の香りが強く、味にコクがあり、また歯ごたえもあり、つゆもやや辛く、京都や東京のように「粋」さや「雅」といったものはありませんが、私は大変好きでした。
 その中でも一番のお気に入りが萩の「がんこ庵」という店です。

 およそ20年近く前の話です。

がんこ庵さんは不思議と引っ越しが好きでもともと米子でやっておられたのですが、ある時松江に引っ越しされたのです。しかもその松江でもまた場所を変えられ私はいつも気をもんでおりました。
ちょっと間が空いて久しぶりに訪問しようとしたら、その松江の橋のたもとにあった店がないのです。私はワクワクして行ったのに、もうガッカリです。仕方なく近所の人に聞くと萩に引っ越しされたとの話です。こんなにお腹を減らして、腹いっぱい蕎麦を食べてやろうと意気込んできたのに一体どうしてくれるんや!!!と言う気分でした。松江から萩まで車でおよそ4時間はかかります。空腹には耐えられず、とりあえず「神代そば」(ここの蕎麦も大変おいしいんですが)で割り小そばを三枚だけ食べて、松江のお得意さんで用事を済ませ、萩へ向かいました。
その頃はまだ携帯がなく相手に連絡することが出来ませんでしたが、とりあえず夕方までには「がんこ庵」に行かねばならないと必死の想いでした。
 山陰地方は助かる事に車が比較的すいております。そしてやっとの思いで萩に到着しお店を探しました。もっとも萩市内は小さな町で割と簡単に「がんこ庵」を見つける事が出来ました。
 夕方で夕日が沈みかけている頃です。
心うきうきして「がんこ庵」へ入りこのいきさつの一部しじゅうを話し大歓迎をしていただき席に座った時の何とも言えない、安堵感は忘れられない思い出です。その時ちょうど季節は今頃で赤い紅葉が生き生きして大変きれいでした。
 お腹もすいており、「鴨なんば」と「天ぷら」と「割小3枚」を順番に食べました。
満腹になり、気分も落ち着きもうすっかり夜になって、そこの主人の坂中さんといろんな話をして大変楽しい一時を過ごしました。
 
 今ではそこの長男さんは立派に跡を継いでやっておられます。また次男さんは数年前から東京、神田の「まつや」(ここも私が大好きな店です)で修業されてます。

あれから京都へ家族そろって2回来られ京都案内もしました。

人の出会いと言う物は本当にいいものだとつくずく思います。
 
 あの時大変焦って萩に到着し「がんこ庵」に入りほっとして、庭に輝いていた紅葉の赤さが印象的でした。

 熱いそば茶にふうっと息をかけ、そのそば茶の湯気と香りが大変気持ちがなごみ、心ゆたかにしてくれました。急いでいった甲斐がありました。



























| - | 14:33 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://blog.alanet.co.jp/trackback/102