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ALANET 社長ブログ

京都唯一のスーツメーカーの二代目社長の
ファッションと映画の今昔歴
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町のお好み焼屋
 町はずれに小さなお好み焼き屋がありました。その店は、戦後間もなくから始めており、およそ60年ほどになり、今の主人は2代目です。2代目と言っても、大分高齢です。
 値段は一般的で、およそ650円から850円ぐらいですが、ずうっと工夫を重ね、味は大変良く近所の人に「おいしい」と評判で、良く流行っておりました。
長年同じ場所で細々とつずけてきており、一度も改装もせず、決してきれいな店ではありません。
なじみのお客さんが多く、主人も奥さんも大変愛想よく、おかげで売り上げも安定しており、最近はちょっと余裕が出来たようで、年一回ぐらいは家族そろって一泊二日の旅行に行く事が唯一の楽しみの様です。
 ところがある日、突然全国展開のお好み焼チエーン店が近所に出店したのです。店は大きく、駐車場もあり、明るく、きれいで、しかも一番のセールスポイントは値段です。
また従業員はみな若く元気で、教育が行き届いており、いかにすればよく売れるかと言うノウハウが確立されており、あっという間に地域一番店になりました。
 いわゆる三原則の「やすい」「はやい」「うまい」プラス「きれい」「広い」と、もういう事なしです。
そのあおりをくらって、長年やっていた昔からの、このお好み焼き屋は廃業せざるを得なくなりました。そこの主人も、60歳を過ぎ、立派に大学まで出た一人息子も、後を継がずサラリーマンをやっています。家のローンもなく、まあここが潮時か、、と廃業はしたものの、やっぱり未練は残ります。
自分の両親が、戦後間もなく、無一文で、他人の家の軒先を借りて、細々と始めた商売で、その親の日々の苦労を目にして、育ててもらってきたので、ありがたみが痛いほどわかっており、爪に火を点す様な想いで、今日に至り、ひとり息子を大学までやり、さあこれからゆっくりしたいと思っていた矢先の出来事でした。
 毎日朝早くから仕込みをし、一日中接客をし、店を閉めるのも夜八時過ぎです。それからあとかたずけをして、ホット出来るのは夜の10時ごろです。
そんな休みもない毎日に、家内も今まで文句ひとつ言わず、よくやってくれたと、心から感謝するのですが、廃業してから、何か、ポカンと穴が開いてしまって、何をするのも億劫になるのです。
ボーッと一日を無駄に過ごす毎日で、全くやる気もなく老け込む一方です。
 そしてしばらくして、ノイロウゼのようになりました。
何十年と、あれだけ必死に働いてきた、まじめな普通の人がたった一年ほどで何もできない「ウツ状態」に陥ってしまったのです。

 ところが一年ほどして、あの全国チエーンのお好み焼屋が本部の指図で、即、撤退したのです。

  ほんの一瞬の出来事です。

大手チエーン店の撤退はただ採算だけで、お客さんとの交流や、店に対する愛着や思い入れなど一切ありません。
 
 単に古くからやっていた汚いまちのお好み焼屋が店を閉めたというなんでもない話ですが、皆様はどう思われますか?

 私はこの新聞記事を読んでなぜか胸に突き刺さるものがあります。

       現代の不条理と言う物を強く感じました。

























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