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ALANET 社長ブログ

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山田洋二の心
  さくばん「東京家族」をみました。
今年の元旦から数えて100本目の記念すべき映画です。私の年間目標200本は今のところ、ほぼ順調ですが厳密に言うと少し遅れ気味です。しかしあと約半年有りますので何とか達成できそうです。
その「東京家族」ものすごく期待しておりましたので、万全の準備を整え、真剣に見ました。

      しかし、満足できませんでした。   何か物足らないのです。

この「東京家族」は作品としては大変いいと思うのですが、なぜ山田洋二監督はあの不朽の名作「東京物語」をリメイクしようとしたのでしょうか?

確か昨年(間違っていたらゴメンナサイ)「東京物語」があの「第三の男」や「ローマの休日」を抜いて世界一の名画になったという報道を知りました。そして、黒澤明や溝口健二を抜いて小津安二郎は世界一の映画監督になったのです。この「東京物語」をはじめ「晩春」「麦秋」「お茶ずけの味」「早春」「秋刀魚の味」など、小津監督の映画はどれも複数回見ておりますが、悪く言えば皆同じような話ばかりなのです。ところが、何回も見られるのです。また、言い方を変えると何回見ても面白いのです。面白いという表現は不適切ですが、噛めば噛むほど味のある「するめ」のような(これも不適切ですね) 観終わってああよかったとホットする映画なのです。

     後味がすごくいいのです。

 きっとそれが名作なのでしょうね。

どの作品も平凡でタンタンとしたストーリー展開なのですがものすごく味わい深さがあるのです。また、小津監督の徹底したこだわりで、画面の隅々まで全くすきがなく、出演者の会話も一切の無駄を省き練りに練られた「せりふ」で、、、それでいて決して単調ではなく、意外とどの作品も長いのですが、初めから終わりまで飽きることなく、その小津の世界に入り込めるのです。

     「オズの魔法使い」です。(しょうむない冗談を言いました)

小津監督のカメラアングルは全て一定しているのです。徹底してローアングルで、又場面が変わる時も、いつも同じように次の場面の景色を遠くから、、中ほどから、、そしてその場面へと全く同じやり方で話を進めていくという手法はワンパターンで同じなのですが観る者にとっては大変落ち着くのです。極端な安定感が観客を安心させ、ストーリーにのめり込ませるのです。
 世界中の名監督が絶賛するこの「東京物語」をなぜ山田監督はリメイクしよう。と思ったのでしょう

なんで、こんな完成度の高い…と言うよりも完璧な作品を…私は不思議で仕方ないのです。
山田洋二監督と言えば今や押しも押されもしない日本一の監督です。
「男はつらいよ」は有名ですが、「霧の旗」「家族」「故郷」「学校」などごく身近な家族のありのまま
の姿を、克明に描写され何でもない普通の人間関係を見事に表現される名監督です。
最近では「隠し剣 鬼の爪」や「たそがれ清兵衛」など時代劇もなかなかいいです。

私は山田洋二監督が大好きです。「男はつらいよ」シリーズ48作品は全て見ました。
どれも同じなのですが、どれも面白いです。

私は決して山田洋二監督を批判しているのではありません。
何故あんな難しい(ものすごく単純な話だからこそ)作品をリメイクしたいと思われたのか、
私はそれが知りたいのです。
一つ間違えればムチャクチャ言われるのに…

田舎(尾道)から東京に出てきた両親を、別にそんな気はないのでしょうが、子供たちは皆、
日々の生活に追われ久しぶりに来た両親を邪魔者扱いしてしまい、結果的にたらい回しにし、
そこで発生する親子の感情を非常に少ないセリフできめ細かくていねいに表現するという、
単純すぎて難しい話なのです。

山田洋二監督は「東京物語」は戦後すぐの話ですが、これを現代の話に置き換えただけで
内容はほとんど同じです。
ただ登場人物の中で他人である蒼井優の設定が少し違うだけです。
「東京物語」では戦死した息子の嫁が原節子で、その血のつながりのない息子の嫁が
一番親身になって世話をしてくれたのです。
原節子が近寄りがたい気品のある美しさはたまりませんね。

何か愚痴ばかり言っている様で申し訳ありません。この「東京家族」はとてもいい作品だと思い
ますが、「東京物語」のリメイクと思う私はちょっと腑に落ちない気がします。
どうか、皆様も「東京物語」と「東京家族」を見比べてください。

























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